Releasing debian version 4.0~alpha20-1.
[live-boot-grml.git] / manpages / ja / live-boot.ja.7
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2 .\"
3 .\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
4 .\"
5 .\"*******************************************************************
6 .TH LIVE\-BOOT 7 2014\-03\-31 4.0~alpha20\-1 "Live システムプロジェクト"
7
8 .SH 名前
9 \fBlive\-boot\fP \- システム起動構成要素
10
11 .SH 説明
12 \fBlive\-boot\fP はブートプロセス中 (早期ユーザ空間) に Live システムを設定する構成要素を収録しています。
13 .PP
14 .\" FIXME
15 live\-boot は initramfs\-tools 用のフックで、例えば \fIlive\-helper\fP(7) で作成した Live
16 システムをブートできる initramfs を生成するのに利用します。これには Live システムの ISO やネットワーク経由でブートするための
17 tar アーカイブ、USB メモリ用のイメージ等があります。
18 .PP
19 .\" FIXME
20 これはブート時に root ファイルシステム (squashfs 等圧縮ファイルシステムのイメージであることが多い)
21 が置かれている「/live」ディレクトリを収録する (読み取り専用の) メディアを検索します。見つけた場合は aufs
22 を使って書き込み可能な環境を作成してシステムを起動します。
23
24 .SH 設定
25 \fBlive\-boot\fP はブートパラメータまたは設定ファイル経由で設定できます。
26 .PP
27 Live イメージで利用されるデフォルトの live\-boot パラメータを設定する場合は \fIlb_config\fP(1) マニュアルページの
28 \-\-bootappend\-live オプションを見てください。
29
30 .SS カーネルパラメータ
31 \fBlive\-boot\fP はカーネルパラメータとして「boot=live」が利用された場合にのみ有効になります。
32 .PP
33 さらに、挙動に影響するブートパラメータが他にもいくつかあります。下記を見てください。
34
35 .SS 設定ファイル
36 \fBlive\-boot\fP は設定ファイルを利用して設定 (但し有効化しない) できます。この設定ファイルは root ファイルシステム自体
37 (/etc/live/boot.conf、 /etc/live/boot/*)、または Live メディア (live/boot.conf、
38 live/boot/*) に配置できます。
39
40 .SH オプション
41 .\" FIXME
42 \fBlive\-boot\fP では以下のパラメータが現在有効です。
43 .IP \fBaccess\fP=\fIアクセス\fP 4
44 物理的または視覚的に障害のあるユーザ向けのアクセシビリティレベルをセットします。\fIアクセス\fPに入るのは v1、v2、v3、m1、m2
45 のどれかでないといけません。v1=軽度の視覚障害、 v2=中程度の視覚障害、 v3=盲目、 m1=運動神経に些細な難あり、
46 m2=運動神経に中程度の難あり。
47 .IP \fBconsole\fP=\fITTY,速度\fP 4
48 「live\-getty」オプションで利用するデフォルトのコンソールをセットします。例: 「console=ttyS0,115200」
49 .IP \fBdebug\fP 4
50 initramfs ブートプロセスの出力をもっと冗長にします。
51 .br
52 debug=1 としてください
53 .br
54 debug に値をセットしないとメッセージは表示されないかもしれません。
55 .IP \fBfetch\fP=\fIURL\fP 4
56 .IP \fBhttpfs\fP=\fIURL\fP 4
57 指定した URL から squashfs イメージをダウンロードしてネットワーク経由でブートする別のやり方で、この取得方法ではイメージを RAM
58 にコピーし、httpfs を使う方法では FUSE と httpfs2 を使ってイメージを適切な位置にマウントします。RAM
59 へのコピーにはさらに多くのメモリが必要で、大きなイメージでは多少時間がかかるかもしれません。しかしその後はネットワークを必要としないため正常に動作する可能性が高くなり、それ以上サーバとやりとりする必要がないためブート後はそのシステムは高速に動作します。
60 .br
61 busybox の現在の wget 及び DNS 解決の制限のために URL にはホスト名を使えず、IPアドレスにしか対応していません。
62 .br
63 機能しない: http://example.com/path/to/your_filesystem.squashfs
64 .br
65 機能する: http://1.2.3.4/path/to/your_filesystem.squashfs
66 .br
67 また、そのため httpd の名前ベースのバーチャルホストからイメージを取得することは、httpd
68 のそのホストの設定で同一のIPアドレスを共有している場合は現在不可能であることにも注意してください。
69 .br
70 また、squashfs イメージの適切な位置にある Live ISO イメージも利用できます。
71 .IP \fBiscsi\fP=\fIサーバのIPアドレス[,サーバのポート];対象の名前\fP 4
72 LUN (Logical Unit Number、論理ユニット番号) が iso またはディスクの Live イメージを指している iSCSI
73 ターゲットからのブートで、指定されたターゲットは LUN のうち Live メディアらしきものから検索されます。\fBiscsitarget\fP
74 ソフトウェアを使って iSCSI ターゲットを判定している場合の ietd.conf はこのようになります:
75 .br
76 # iscsi= パラメータで指定したターゲットの名前
77 .br
78 Target <ターゲットの名前>
79   Lun 0 Path=<live\-image.iso のパス>,Type=fileio,IOMode=ro
80   # 複数のマシンのブートに使いたい場合は
81   # Wthreads や MaxConnections のような一部の
82   # パラメータを調整してみるのもいいかもしれません。
83 .IP \fBfindiso\fP=\fI/イメージ/への/パス\fP 4
84 \&.squashfs ファイルを通常検索する位置にある全ディスクから、指定した ISO ファイルを検索します (そのため
85 fromiso=... で指定するデバイス名を知っている必要はありません)。
86 .IP \fBfromiso\fP=\fI/イメージ/への/パス\fP 4
87 Live メディア上で利用可能な ISO イメージ内からファイルシステムを利用できるようにします。
88 .IP \fBignore_uuid\fP 4
89 検出したメディアに合う initramfs に埋め込まれた UUID の確認を一切行いません。initramfs のビルド時に
90 LIVE_GENERATE_UUID=1 を設定して UUID を生成するように live\-boot に指示しているかもしれません。
91 .IP \fBverify\-checksums\fP 4
92 指定するとブート中に Live メディアの MD5 サムを計算し、その Live メディアのルートディレクトリにある md5sum.txt
93 中の値と比較します。
94 .IP "\fBip\fP=[\fIデバイス\fP]:[\fIクライアントのIPアドレス\fP]:[\fIネットマスク\fP]:[\fIゲートウェイのIPアドレス\fP]:[\fIネームサーバ\fP] [,[\fIデバイス\fP]:[\fIクライアントのIPアドレス\fP]:[\fIネットマスク\fP]:[\fIゲートウェイのIPアドレス\fP]:[\fIネームサーバ\fP]]" 4
95 ブート時に設定するインターフェイスの名前とオプションを指定できます。dhcp (デフォルト)
96 を使いたい場合は指定しないでください。将来のリリースでは公式のカーネルブートパラメータの仕様に倣って変更される (例えば
97 ip=10.0.0.1::10.0.0.254:255.255.255.0::eth0,:::::eth1:dhcp) かもしれません。
98 .IP \fBip\fP=[\fI読み込み元メディア\fP] 4
99 この変数をセットすると dhcp 及び固定のネットワーク設定は単に飛ばされ、システムはメディアで事前に設定されている (設定されていないといけません)
100 /etc/network/interfaces を代わりに利用します。
101 .IP {\fBlive\-media\fP|\fBbootfrom\fP}=\fIデバイス\fP 4
102 この2つは等価で、どちらかを指定すると live\-boot
103 はまずこのデバイスについて読み取り専用のルートファイルシステムが存在するであろう「/live」ディレクトリを検索します。それで使えそうなものが見つからない場合は通常のブロックデバイスの走査が行われます。
104 .br
105 実際のデバイス名を指定する代わりに「removable」というキーワードを使って、検索対象とする Live
106 メディアを脱着可能なものだけに限定することができます。メディアを USB
107 大容量記憶装置だけにさらに限定したい場合は「removable\-usb」というキーワードを使えることに注目してください。
108 .IP {\fBlive\-media\-encryption\fP|\fBencryption\fP}=\fI暗号化の種類\fP 4
109 live\-boot はパスフレーズを質問することで暗号化する種類の rootfs をマウントできます。凝った Live システムをビルドするのに有用です
110 :\-)。これまでのところサポートしているのは loop\-aes 暗号化を指示する「aes」です。
111 .IP \fBlive\-media\-offset\fP=\fIバイト数\fP 4
112 このようにして、上記で指定したまたは自動検出したデバイスの、指定バイト数だけずれた位置からイメージが開始することを live\-boot
113 に指示できます。他の ISO やイメージの中にある Live システムの ISO
114 やイメージを見えないようにして「クリーン」なイメージを作成するのに有用かもしれません。
115 .IP \fBlive\-media\-path\fP=\fIパス\fP 4
116 メディア上の Live
117 ファイルシステムへのパスをセットします。このデフォルト値は「/live」で、合わせてメディアを独自化していない限りこの値を変更すべきではありません。
118 .IP \fBlive\-media\-timeout\fP=\fI秒数\fP 4
119 「live\-media=」により指定したデバイスがその処理をあきらめるまでの制限時間を秒数で指示します。
120 .IP \fBmodule\fP=\fI名前\fP 4
121 デフォルトとなっているオプションのファイル「filesystem.module」(以下参照)
122 を使う代わりに別のファイルを拡張子「.module」を外して指定することができます。これは Live
123 メディアの「/live」ディレクトリに配置すべきです。
124 .IP \fBnetboot\fP[=nfs|cifs] 4
125 ネットワークマウントを行うことを live\-boot に指示します。(オプションの「nfsopts=」で)
126 パラメータ「nfsroot=」によりルートファイルシステムが置かれている場所を指定します。引数を付けない場合はまず cifs
127 を試し、それが失敗した場合は nfs を試します。
128 .IP \fBnfsopts\fP= 4
129 これを使って nfs オプションを指定できます。
130 .IP \fBnofastboot\fP 4
131 このパラメータは /etc/fstab
132 にあるファイルシステムのチェックがデフォルトで無効化されているのを無効にします。ハードディスクに静的ファイルシステムがあり、ブート時にそれをチェックさせたい場合はこのパラメータを使ってください。使わない場合はファイルシステムのチェックは飛ばされます。
133 .IP \fBnopersistence\fP 4
134 「保持 (persistence)」機能を無効化します。ブートローダ (syslinux のようなもの)
135 が保持機能を有効にしてインストールされている場合に有用です。
136 .IP \fBnoeject\fP 4
137 Live メディアを取り出すかどうか確認しません。
138 .IP \fBramdisk\-size\fP 4
139 このパラメータにより独自の RAM ディスクサイズ (tmpfs マウント時の「\-o サイズ」オプション) をセットできます。デフォルトでは RAM
140 ディスクサイズはセットされていないため、マウント時のデフォルト値が適用されます (現在は利用可能な RAM の 50%)。toram
141 を指定してブートした場合、このオプションは現在のところ効果がないことに注意してください
142 .IP \fBswap=true\fP 4
143 このパラメータはローカルのスワップパーティションの利用を有効にします。
144 .IP \fBpersistence\fP 4
145 live\-boot は保持用メディアのデバイスを調査します。このデバイスにはパーティション (GPT (GUID Partition
146 Table、GUIDパーティションテーブル) の名前を正しく指定) やファイルシステム (ラベルの名前を正しく指定)、イメージファイル
147 (ファイル名を正しく指定) を使えます。保存先は「persistence」(\fIpersistence.conf\fP(5) 参照)
148 という名前/ラベルになります。保存先のイメージファイルは「persistence」という名前になります。
149 .IP "\fBpersistence\-encryption\fP=\fI種類1\fP,\fI種類2\fP ... \fI種類n\fP" 4
150 このオプションは保持用メディアのデバイス調査時に利用を許可する暗号化の種類を決定します。「none」が一覧にある場合は暗号化されていないメディアを許可します。「luks」が一覧にある場合は
151 LUKS
152 により暗号化されているメディアを許可します。暗号化されているメディアがデバイスにある場合はそのメディアの調査時にパスフレーズをユーザに質問します。デフォルト値は「none」です。
153 .IP \fBpersistence\-media\fP={\fIremovable\fP|\fIremovable\-usb\fP} 4
154 「removable」というキーワードを指定すると、live\-boot は保持用パーティションを脱着可能なメディアからのみ検索します。メディアを USB
155 大容量記憶装置だけにさらに限定したい場合は「removable\-usb」というキーワードを使えることに注目してください。
156 .IP "\fBpersistence\-method\fP=\fI種類1\fP,\fI種類2\fP ... \fI種類n\fP" 4
157 このオプションは許可する保持用メディアの種類を決定します。「overlay」が一覧にある場合はオーバーレイと見なします
158 (つまり「live\-rw」と「home\-rw」)。デフォルト値は「overlay」です。
159 .IP \fBpersistence\-path\fP=\fIパス\fP 4
160 live\-boot
161 は保持用ファイルをパーティションのルートディレクトリから検索します。このパラメータを使ってパスを設定すると同一のパーティションの複数のディレクトリを保持用ファイルの保管先にできます。
162 .IP \fBpersistence\-read\-only\fP 4
163 ファイルシステムの変更は保持用メディアには残されません。特にオーバーレイとネットワーク経由のブート用の NFS
164 マウントは読み取り専用でマウントされます。
165 .IP "\fBpersistence\-storage\fP=\fI種類1\fP,\fI種類2\fP ... \fI種類n\fP" 4
166 このオプションは保持用メディアの調査時に対象とする保持用記憶装置の種類を決定します。「filesystem」が一覧にある場合はラベルが該当するファイルシステムを利用します。「file」が一覧にある場合は全ファイルシステムについてファイル名が該当するアーカイブやイメージファイルを調査します。デフォルト値は「file,filesystem」です。
167 .IP \fBpersistence\-label\fP=\fIラベル\fP 4
168 live\-boot
169 は保持用記憶装置の検索時に「persistence」の代わりにここで指定した「ラベル」を使います。「ラベル」はファイル名やパーティションのラベル、GPT
170 の名前として有効な任意のものを使えます。
171 .IP \fBnoeject\fP 4
172 このオプションを使うと live\-boot はメディアを取り出さず、ブート用メディアを削除するかユーザに質問することもなくリブートします。
173 .IP \fBshowmounts\fP 4
174 このパラメータを使うと live\-boot は「/」で「/lib/live」上の (ほとんどの場合圧縮されている) ro
175 ファイルシステムを提示します。これはインストール時にバイナリのパスを記憶する「mono」のようなアプリケーションで問題を起こす可能性があるためデフォルトでは有効にされていません。
176 .IP \fBsilent\fP 4
177 通常の quiet パラメータを付けてブートすると live\-boot
178 が出すほとんどのメッセージを非表示にします。「silent」を付けると全て非表示にします。
179 .IP \fBtodisk\fP=\fIデバイス\fP 4
180 このパラメータを追加すると、live\-boot
181 はルートファイルシステムをマウントする前に読み取り専用メディア全体を指定したデバイスにコピーしようとします。これには恐らく多くの RAM
182 が必要となります。以後のブートではこの段階を飛ばして、今回そのデバイスで使ったのと同一の「live\-media=デバイス」ブートパラメータを単に指定するようにしてください。
183 .IP \fBtoram\fP 4
184 このパラメータを追加すると、live\-boot はルートファイルシステムをマウントする前に読み取り専用メディア全体をそのコンピュータの RAM
185 にコピーしようとします。その読み取り専用メディアで利用している容量により、これには多くの RAM が必要となるかもしれません。
186 .IP \fBunion\fP=aufs|unionfs 4
187 .\" FIXME
188 デフォルトで live\-boot は aufs を利用します。このパラメータにより unionfs に切り替えることができます。
189
190 .\" FIXME
191 .SH "ファイル (古い情報)"
192 .IP \fB/etc/live.conf\fP 4
193 一部の変数はこの (Live システム中の) 設定ファイルにより設定できます。
194 .IP \fBlive/filesystem.module\fP 4
195 .\" FIXME
196 この (Live メディア内の)
197 オプションのファイルは「/live」ディレクトリ中のディスクイメージに対応するファイル名を空白文字または復帰文字で区切った一覧を収録します。このファイルが存在する場合はその中の一覧にあるイメージだけがルート
198 aufs に統合され、その一覧の順に読み込まれます。このファイルの最初の項目が /overlay 直下で aufs
199 の「最下位の」マウントポイント、この一覧の最後のファイルが /overlay 直下で aufs
200 の「最上位の」マウントポイントとなります。このファイルがない場合は「/live」ディレクトリにあるイメージを英数字順に読み込みます。
201
202 .SH ファイル
203 .IP \fB/etc/live/boot.conf\fP 4
204 .IP \fB/etc/live/boot/*\fP 4
205 .IP \fBlive/boot.conf\fP 4
206 .IP \fBlive/boot/*\fP 4
207 .IP \fBpersistence.conf\fP 4
208
209 .SH 関連項目
210 \fIpersistence.conf\fP(5)
211 .PP
212 \fIlive\-build\fP(7)
213 .PP
214 \fIlive\-config\fP(7)
215 .PP
216 \fIlive\-tools\fP(7)
217
218 .SH ホームページ
219 live\-boot 及び Live
220 システムプロジェクトについてのさらなる情報は、<\fIhttp://live\-systems.org/\fP> のホームページや
221 <\fIhttp://live\-systems.org/manual/\fP> のマニュアルにあります。
222
223 .SH バグ
224 バグは <\fIhttp://bugs.debian.org/\fP> にあるバグ追跡システムに live\-boot
225 パッケージのバグ報告として提出するか、<\fIdebian\-live@lists.debian.org\fP> にある Live
226 システムのメーリングリスト宛てにメールを書くことにより報告できます。
227
228 .SH 作者
229 live\-boot は Daniel Baumann さん <\fImail@daniel\-baumann.ch\fP> により書かれました。